赤ちゃんの抱っこ&おんぶの基礎知識セミナー【Part1 助産師は女性の一生に関わる】

子育て

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【Part2 抱っこで得られること】
【Part3 おんぶで一緒に楽しむ】
【Part4 【実演】横抱きと縦抱きのポイント】
【Part5 抱っこひもの種類と注意点】
【Part6 抱っこは日々の積み重ね】

<お話を聞いた人:宮川めぐみさん>
助産師、看護師
クラニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)セラピスト お手当て人
*ベビーウェアリングコンシェルジュ
パンマイスター
杉並区・港区新生児訪問、母乳育児相談、お手当て(クラニオ)、ベビーカレンダー(前クックバッドbaby)
サイト内の助産師に質問のコーナー担当、その他記事や書籍の監修を行う。
http://www.megumi-miyakawa-lier.com

<聞き手:杉山錠士さん>
兼業主夫放送作家。NPO法人ファザーリング・ジャパン会員。
1976年、千葉県生まれ。高2と小3という年の離れた二人の娘を子育てする兼業主夫放送作家として、FMラジオを中心に情報番組、子育て番組などの構成を担当。「日経DUAL」をはじめWEBメディアでは各種コラムや記事を執筆し、「日大商学部」「筑波大学」や大田区両親学級、品川区男女共同参画課などで講演を実施。地域ではPTA会長やパパ会運営を歴任。子育てアイテム「パパのツナギ」企画制作販売、パパ向け情報サイト「パパしるべ( https://papashirube.com/ )」編集長。

◎協力:Read it LOUD阿佐ヶ谷校(アルーク阿佐ヶ谷内)

トーク内容テキスト(一部編集しています)

(杉山)今日も素敵なゲストをお迎えしております。
助産師で、ベビーウェアコンシェルジュの宮川めぐみさんです。
よろしくお願いします。

(宮川)よろしくお願いします。

(杉山)今、2つの肩書をご紹介させていただきました。
まずは、改めてということになりますが、「助産師」さんについて。
女性は、けっこう(助産師と)関わりがあるとは思うんですけれど、男性にはうまく伝わっていないところがあるような気がします。

(宮川)そうですね。
男性で助産師を知るのは、妻・パートナーの妊娠・出産の時。
あるいは、仲のいいきょうだい(姉や妹)の出産の時に、助産師という名前を聞くぐらいでしょうか。

(杉山)今、宮川さんの口からも「出産」の話が出ました。
「助産師」は、「産むのを助ける」と書きます。
特に男性からすると、「助産師=出産に関わる人」、つまり、出産のタイミングでピンポイントに関わるような職業と捉えられている気がします。
けれど、そういうことではないんですよね?

(宮川)そうですね。助産師の仕事は、実はもっと幅広いです。
改めて言葉を調べると、「助産師」とは、「助産業務を行う専門家」に当たります。
実際は、女性の一生を通して関わる仕事です。

助産師の主な仕事には、妊娠中~お産~産褥期と言われる期間の約1年間と、新生児のケアがあります。
が、その新生児が女の子であれば、更にその子の赤ちゃん時代~思春期~妊娠・出産~更年期にも関わってきます。
関わりが幅広いだけに、それぞれの助産師により得意とする分野が違うこともあります。

病院勤務の助産師だと、妊娠~産後や、生まれて間もない赤ちゃんについて得意な人が多いです。
地域で活動されている方であれば、自分の得意分野として思春期のいのちの授業や性教育などをされている方や、自分自身も更年期に差し掛かってきたことで知識が増え、体験談も含めて更年期ケアに関わる方もいらっしゃいます。

(杉山)助産師は、国家資格ですよね。
試験では、生まれる前~亡くなるまでの女性の身体やメンタルについて、全部勉強して、全部できないとダメということですよね。

(宮川)助産師の資格取得には、まず看護師の資格を持っていることが前提条件。
看護師の資格を取る際、「母性看護学」を学びます。

私は、看護学校卒業時、看護師の国家資格を取るのと併行して、助産学校を受験しました。
助産学校で1年学び、実習をして、助産師資格の勉強をしました。
助産師の国家資格の内容は、母性看護がメインで、小児も入ります。

(杉山)助産師は、幅広い知識を持っていて、看護師資格にプラスで取得する資格なのですね。
男性は助産師に、妻や娘のケアのしかたや状態について、教えてもらうこともできるということなのですか?

(宮川)はい。
私がネット上で相談を受ける際も、男性から「妻のつわりがひどく、自分にできることはないか」と言った相談をいただくことがあります。

(杉山)幅広く相談を受けているのですね。
男性から届く質問には、どんなものが多いですか?

(宮川)つわり時のサポートや、いわゆる「ガルガル期」と言われる妻への産後の関わり方など。
それから、自分なりに努力をしているにもかかわらず、妻からわかってもらえない・認めてもらえないが、どうするとより良いのか…など。

(杉山)それを訊かれると、宮川さんはどう答えるのですか?

(宮川)自身も妊娠・出産や産後の経験をしてきたので、その時の夫への思いや、「具体的にこうしてもらえたら嬉しかったです」といった話を交えながら、ホルモンの影響でどうしてもイライラが収まらないことなども伝えます。

(杉山)ホルモンのことなどは、男性にはちょっと理解しにくい部分ではありますよね。
産後のホルモンの影響について、どうにもならないものなんでしょうか?

(宮川)どうにもならない部分もあると思いますが、関わり方や妻・パートナーが置かれている状況を見直すことはできます。

例えば、仕事をしながらの妊娠、上の子の育児をしながらの妊娠…それぞれの置かれている状況で、イライラや気持ちの余裕は変わってくると思います。
そこを夫も妻と一緒に振り返って、「みんなが楽になるにはどうすればいいか」を考えると、変わってくることもあると思います。

(杉山)なるほど。
多くの人は、まず、妻・パートナーに対して直接的に何かをしてあげたいと考えると思います。
けれど、ストレスやイライラの原因を見直して取り除く、いわゆる環境整備も、効果があるということ?

(宮川)私自身のことを振り返って、そう思います。
そうしてもらえた時に、自分自身も「アッ」と気づくことがあったりします。
本人(妻)はそのことすら気づかず、毎日必死だったりすることもある。

第三者である夫・パートナーが見ているからこそ、気づける部分もあると思います。
そこに対してアクションを起こして、妻の反応を見たり、それをきっかけにふたりで話してすり合わせをしたりするのも、いいんじゃないかなと思います。

(杉山)妻・パートナーのメンタルの状態が良くない時に直接手を出そうとすると…揉めるじゃないですか。

(宮川)難しいですよね
人によって、時と場合によって、良くなったり悪くなったりすることもあります。

(杉山)その点、環境整備は、その人の怒りに触れないでできる。

(宮川)ちょっとやりやすいですよね。

(杉山)宮川さんへの相談のうち、女性からの相談はどんなものが多いですか?

(宮川)ご自身の身体のこと、妊娠中や産後の赤ちゃんのこと、夫との関係、姑や実母との関係…など。

(杉山)嫁姑問題、実母との関係、夫婦の問題などは、宮川さんの専門外…ですよね。

(宮川)専門外ですね(笑)。

(杉山)でも、相談されるんですよね。

(宮川)そうなんです。
専門外の相談が来たときには、「専門家ではないので、あくまで一意見として…」「個人的な意見として…」と書くなどして、世間話と言うか、友だちと話す延長での身の上話をしているようなやりとりをすることもあります。

(杉山)聞いてほしいんだろうな。

(宮川)それも、わからなくはない。
言う・書くなどして人に伝えることで、「気持ちが整理されて、落ち着いた」と言ってくださる人もいる。吐き出したいのもあるのかなと思います。

(杉山)メンタルバランスを整えるサポートをしていると考えると、大きく見ればそれも助産師としての仕事をしていることになる?

(宮川)それで笑顔になって、家族と関われるのであれば、その役割を担えているということになりそうですね。

(杉山)特に女性からの質問については、オールジャンル・オールマイティーに対応していることになりそうですね。
男性からの質問で、難しいと感じる問題は何ですか?やはり、夫婦問題など?

(宮川)夫婦問題は難しいですね。
男性からも子どもについての相談はありますが、母親目線の相談と内容はそう変わりません。

男性目線で、妻・パートナーとの関係のことを問われると、私自身が女性ということもあって、見方や捉え方も違う。
妻・パートナーの気持ちを代弁するような形でお手伝いできることもあるとは思いますが、求められていることにどこまで近づけているのかという不安はあります。

(杉山)なるほど。

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