保育芸人に聞く!子どもとの遊び方とツッコミ方【Part2 芸人的!子どもと向き合うポイント】

子育て

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<お話を聞いた人:保育芸人・ポリスじろうさん(ツインクル)さん>
お笑い芸人/SMA所属、コンビ名“ツインクル”
1974年12月生まれ。京都府出身。 二児の父。東北大震災の日に長女が生まれ子育てに目覚めベビーシッター資格をとり、今までにのべ1000人以上子どもたちをサポート。ベビーシッター芸人としても活躍中!「チャイルドコーチングアドバイザー」「こども成育インストラクター」「脳育ベビーマッサージセラピスト」等の資格保持も活かし、SOP(ソニーお笑いパパ部)を立ち上げ、子ども達や保護者に向けたお笑い支援活動に積極的に取り組んでいる。NPOフィールホーム理事。
twitterアカウント:https://twitter.com/twinkle260

<聞き手:杉山錠士さん>
兼業主夫放送作家。NPO法人ファザーリング・ジャパン会員。
1976年、千葉県生まれ。18歳と10歳という年の離れた二人の娘を子育てする兼業主夫放送作家として、FMラジオを中心に情報番組、子育て番組などの構成を担当。「日経DUAL」をはじめWEBメディアでは各種コラムや記事を執筆し、「日大商学部」「筑波大学」や大田区両親学級、品川区男女共同参画課などで講演を実施。地域ではPTA会長やパパ会運営を歴任。子育てアイテム「パパのツナギ」企画制作販売、パパ向け情報サイト「パパしるべ( https://papashirube.com/ )」編集長。

◎協力:Read it LOUD阿佐ヶ谷校(アルーク阿佐ヶ谷内)

トーク内容テキスト(一部編集しています)

(杉山)ポリスさん自身は今もベビーシッターをやってらっしゃる。

(ポリスじろう※以下ポリス)そうなんです。
チャイルドコーチングとベビーシッターの資格を取ったんですけど、僕、ベビーシッターって、おじいさんおばあさんが赤ちゃん預かっているイメージでした。

当時、資格を取った時、派遣会社に登録してたんですが、(依頼主の)親御さんがそこのホームページ見て、いろんなベビーシッターから選んで指名する。
そしてその人から連絡して、ご自宅に伺ってちゃんとケアをする。親御さんがいるパターンもあります。
でもほとんどはいないので、親御さんがいない時に赤ちゃんとか小学生をサポートする。

なかには送迎だけとかってのもあるんです。
保育園迎えに行ってくださいとか、習い事に送迎して、また戻ってきて、戻ってきたらご飯食べさせてお風呂入れて、宿題して、遊んで、寝かしつけるとか。
外で見とくだけとかも。

(杉山)外で見とくだけ!?

(ポリス)(ベビーシッターを)家に入れたくない方もいらっしゃる。
一緒にファミリーレストランでご飯食べて、しゃべって、ゲームセンター行ったり。
僕に芸人のスキルがあったので、親御さんから楽しい感じでやってくれと言われる。
もしくは一緒にサッカーやってくれとか、野球やってくれとか。

親御さんが忙しいから、子どもの野球の試合観に行ってくれというのもありました。
初めて行くんですよ。
会ったことない子です。笑。
知らないおじさんが、「頑張れ!OKOK!」「ナイスピッチ」とか言って、俺何してんのかなって。笑、

(杉山)子どもはどういう気持ちなんかな。笑。

(ポリス)ベビーシッターさんに慣れてる感じなんですよ。
「あー、今日はこのおじさんね」という。
すごい世の中だなーって。
でも面白いですよ、ベビーシッター。
色々なパターンがあるんですよ、

(杉山)男性のベビーシッターは少ない?

(ポリス)そうです。
僕がそこの会社に入った頃はめちゃくちゃ少なくて、イクメンイクメンと言われ出してから増え出した。
僕も、お父さんも子育てに関わろうと広めたかったので、嬉しかったです。
会社でも広めるイベントとかしてましたね。

(杉山)一方で男性のベビーシッターに対して抵抗を持つ人もやっぱりいるんじゃないですか?
特に娘さんとかだと。
やっぱり気を遣いますか?

(ポリス)そうですよね。
事件がなくならない限りはどうしようもないですよね。
僕は娘が2人いるってプロフィールにも書いているので、安心されますけど、やっぱり警戒される親御さんも多いですね。
最近聞く話で、保育園では男性保育士は女の子のオムツ替えはしないとか、着替えも、女性保育士がやるとか、もしくは2人で行うとか。

僕も覚えてるのが、小学校1年生か2年生くらいの女の子に一輪車を教えて欲しいという依頼。
でも娘には触らないで欲しいと。
それでも教えるんですけど、触れないからバランス崩しそうになっても補助することもできないし、あわあわなってました。笑。
絵面的に、あの2人何しててるんかなって思われてたでしょうね。

(杉山)難しいけど、やっぱり気を遣いますよね。
ベビーシッターの難しさがありますね。
プライバシーとかも。

(ポリス)僕は学童でも3年ぐらい働いたんですけど、1年生2年生なんかは、膝の上とかに乗ってきたり、肩車してと言われたりしました。
僕自身はいいんですけど、やっぱり周りからやめるように言われました。

男性の良さって力もあると思うので、相撲とったり、高い高いとかもそうですけど、それを男の子だけしかやらなかったら不公平なので、僕は(女の子にも)やったりはしましたけどね。
気にしない親御さんも多く、(女の子でも)もっと力いっぱい遊んであげてくれという人もいました。

(杉山)もしかしたら学童とかみたいなところだと、事前に親御さんとどれだけコミュニケーションが取れているかみたいなのもありそうですね。

(ポリス)親になってわかるんですが、僕がもしベビーシッターを雇ったとして、自分が働いて帰ってきた時に子どもが宿題をやって、汗だくで遊んで、風呂も入っていて、もう疲れてぐっすり寝ていてくれたら親としてすごく嬉しく思います。

だから、僕は親の立場もわかってるので、それをまず軸にして、思いっきり遊ぶとか子どもの目線になるって事が大事だと自分に言い聞かせてます。
しょうもないことでも、一緒に笑って、ツッコんで、力いっぱい遊ぶ。

子どもってエンドレスにからんでくるじゃないですか。
つい「やめろ」と言ってしまうところを、僕は続けるようにします。
向こうも、「あれ、続けるんだ、このおじさん」って終わらない。
子どもが息切れしてギブアップしたら、自分の勝ちです。

(杉山)子どもはそうやって付き合うと、反応違いますか?

(ポリス)そうですね。
大人って、ついつい「後でな」「また今度」と対応しがちだけど、僕はどんどん関わる。
例えば、子どもは落書きみたいなの書いて、見てみてって言ってくる。
僕は見るならとことん見る。「えーなー、この絵」「この丸はなに?」「このちっさいのは何マン?」とか。
ちょっとしたことでも気づいてあげると、子どもも喜ぶし、「こう描こう」「こう動こう」とか、もっとその遊びが発展する。

子どもが作る遊びでも、ノリに乗っかってあげれば、オリジナルの遊びができる。
例えば公園のブランコで、落ちたら負けと決めて、お互いを揺らしたり押したりとかする。
だんだん、この線入ったらダメとかのルールができてくる。
ズルをしたりするけど、それはどこまでOKなのかとか。
想像力が豊かになりますよね。
ズルはアカンと大人は言いがちで、公平性も大事なんだけど、僕はできるだけ乗っかってあげるようにしています。

(杉山)ポリスさんがベビーシッターとかで、子どもたちと触れ合う中で大事にしてることは、子どもと向き合うことなんですよね。

(ポリス)僕はそこを大事にしてます。
自分の子育てでも学んだんですけど、子どもが木とか指して「パパ見て見て」って言われると、一言は返すかもしれない。
僕はその時に、もう1つ2つぐらいは掘り下げるようにしようと心がけています。
同じ立場になってとことん付き合うのが大事かなと思っています。

(杉山)そうやって付き合うことによって、子どもと仲良くなるというか、自分に近づいてきてくれるところもありますよね。

(ポリス)そうですね。
友達感覚が近いかもしれません。
難しいですが、電車では静かにしようとかの大人(社会)のルールはちゃんと守りながら、子どもと友達感覚を持つことだと思います。

たまに勉強を教えてくれって言われる親御さんもいて、もちろん小学校ぐらいの勉強は教えられるけど、その子は遊びたいと思ってるわけで、難しい時があります。笑。

親御さんの言うことは絶対なので勉強するのですが、1リットルは何デシリットルとか、パッと出てこない。
そしたら、「2年生の問題もわかんないの?ママに言ってやる」とか言われて、「ちょっと、待て待て!」って。笑。
分数の計算とか公倍数とか、そういう場合はググりますね。

(杉山)でもこれって、大人だからといって圧倒的にできる必要もないような気もするんですけど。
なんかそのちょっとできないとこ見せてもいいというか。

(ポリス)そうです、そうです。
僕は素直に言います。
わからない時に、そんなん自分でやれっていう親御さんが多いかもしれないけど、僕は「ごめん、ちょっと俺忘れてもうた」「一緒にちょっとやろうか」「逆にちょっと教えて」とか言います。

(杉山)でもそこで一緒にちょっと考えてみようとか、一緒に調べてみようかって言った方が子どもの勉強にも良いですよね。

(ポリス)物事を覚えるのって人に教えるのがいいから、子どもに教えてもらうと良いと思います。
本人も教えてと言われると、しょうがないな、みたいに教えてくれる。

(杉山)勝手なイメージですが、自分の子どもとかには、そういうことをやっている人もいると思うんですけど、初めて会う子とかにもすごい有効なんですね。

(ポリス)初めてでも、何回目でも、自分の子でも、やっぱり素直に言うようにしていますね。

(杉山)ベビーシッターっていうシチュエーションは一般的にあまり経験することがないと思うんですけど、例えばうちの娘とかが友達連れてきたり、PTAとかで学校行って普段そんなに触れ合ってない子とかとコミュニケーション取らなきゃいけないってことあるじゃないですか。
そのスタンスは、そういう時に使えるということですよね。

(ポリス)そうですね。

(杉山)子どもと同じ目線に立って、ノリに乗っかっていったり、俺わかんないから教えてって言った方が子どもと距離が縮まると。

(ポリス)そうです。
ただ、全く知らないと会話にならない時もあるので、例えば男の子だったらフォートナイトとかポケモンとかベイブレードとか、ちょっと知識をつけておく。
「俺、バルキー(ポケモンのキャラ)持ってんで」とか言うと、おっ!てなる。
もっと教えてよ、とか言うと同じ土俵に乗れるんですよね。
壁がなくなりグッと近づける。

だから1回目のサポートじゃ難しいですけど、この子は電車が好きなんだと思ったら、ちょっと電車に関するワードとか、その子をくすぐることを言ったり教えてもらうと、距離が縮まりますよね。

(杉山)それ、完全に先輩芸人と同じじゃないですか。笑。

(ポリス)笑。近いですかね。
芸人が活きてるのかもしれないですね。
でも、子どもも純粋に喜びますよね。

(杉山)ポリスさんだったら先輩芸人だし、僕で言えば先輩の作家さんとかで、一回会った時に「スニーカーとか俺好きでさ」って聞いたら、次会った時に「この前いいスニーカーありましたよ」と話題を作るのと全然変わんないですね。

(ポリス)近いものがありますね。笑。

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