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【Part1 パパの写真が家族を笑顔に】
【Part2 写真嫌いな子どもにしない!3つの≪ながら撮影≫】
【Part3 パパ必見!ママが喜ぶ写真って何?】
【Part4 家族が笑顔になる!写真活用術】
<お話を聞いた人:笑顔写真家えがお先生>
本名、加藤雄一。1986年、新潟県三条市生まれ。
2児のパパ。これまで4000人以上の子どもの写真を撮影。
2009年に新潟大学教育人間科学部卒業後、笑顔写真家として全国各地の笑顔を写す「日本全国 笑顔の旅」を経て、現在は、写真を通じた親子のコミュニケーションを広げる活動をしている。大阪を拠点に全国各地で講演活動や写真教室を行っており、未就学児を持つ親世代に多くの支持を得ている。NHKEテレ「すくすく子育て」や「天才てれびくんYOU」など多数メディアでも活躍中。
https://egao-design.jp/sensei/
<聞き手:杉山錠士さん>
兼業主夫放送作家。NPO法人ファザーリング・ジャパン会員。
1976年、千葉県生まれ。18歳と10歳という年の離れた二人の娘を子育てする兼業主夫放送作家として、FMラジオを中心に情報番組、子育て番組などの構成を担当。「日経DUAL」をはじめWEBメディアでは各種コラムや記事を執筆し、「日大商学部」「筑波大学」や大田区両親学級、品川区男女共同参画課などで講演を実施。地域ではPTA会長やパパ会運営を歴任。子育てアイテム「パパのツナギ」企画制作販売、パパ向け情報サイト「パパしるべ( https://papashirube.com/ )」編集長。
◎協力:Read it LOUD阿佐ヶ谷校(アルーク阿佐ヶ谷内)
トーク内容テキスト(一部編集しています)
(加藤)続きまして、写真の撮影方法について。
写真を撮る時、困ってることはありませんか?
笑顔のタイミングがずれてしまった、笑わない、ぶれてしまう…結構写真を撮っていくと、悩み事ってあるんですよね。
今日は、それを解決していきましょう!
【②写真嫌いな子どもにしない!3つの“ながら撮影”】
タイトルにもある通り、小学校入学頃から写真嫌いな子が増えていきます。
なぜでしょうか?
子どもが抱く写真のイメージ、こんなことになっていませんか?
「つまらないもの」「撮らされるもの」「怒られるもの」
…なんて寂しいことなんだろうと思いますが、これが実態なんじゃないかなと思うんです。
子どもが写真をつまらないと思ったら、いい笑顔も引き出せません。
ここでパパの出番!
パパだからこそ、子どもと楽しいという気持ちを分かち合いながら、写真を一緒になって楽しんでいく。
それこそが、パパのできる役割なんじゃないかなと思うんです。
じゃあ、どうやって気持ちを子どもと分かち合っていくのか?
3つの“ながら撮影”をしていけば、バッチリなんです!
今日は、3つ覚えて帰ってください!
1.「撮影時の声かけ」
…声かけについて、皆さん考えていきましょう!
2.「カメラの構え方」
…スマホ・カメラの構え方を、工夫していきましょう!
3.「子どもの笑顔写真」
…子どもの笑顔写真を撮る技術を、一緒に身につけていきましょう!
1.「撮影時の声かけ」
まず、声かけについて。
世の中には、「呪文の声かけ」というものが存在します…。
写真を撮る時に言ってはいけない、「呪文の声かけ」。
言ってしまったら、ケンカをし始めたり、つまらないと真顔になってしまったり、このような状態になってしまう。
さあ、皆さん、世の中の人が写真を撮る時によく言ってしまっている、あの声かけ…何だと思いますか?
ちょっと、考えてみましょう。
…そう、あれです。
「はい、チーズ」
この言葉は、絶対に言ってはいけません!!!
言ってしまったが最後、せっかく「楽しい!」と遊んでいた子どもも、「はい、チーズ」で固まってしまうんです。
今日から、「はい、チーズ」をなくしていきましょう!
「呪文の声かけ」には、こんな言葉もあります。
「そこ立って」
「じっとしてて」
「笑って?」…笑えません!
子どもからしたら、「どうしたらいいの」ってなっちゃうんですよ。
だから、声かけをチェンジしていきましょう!
「魔法の声かけ」にしていきましょうね!
写真を撮る時の魔法の声かけは…「しゃべりながら」!
「しゃべりながら」撮る!
これ、ひとつ目のポイントです。
そんなの簡単!と思っていませんか?
それは、どうでしょうか…。
写真を撮る方を観察していると、黙って撮ってしまっている方、非常に多いです!
写真を撮ることと、コミュニケーションをする(しゃべる)ことが、一緒にできないのかもしれません。
今日は、「しゃべりながら」撮ることを、ちょっと意識してみましょう。
えがお写真教室の参加者さんの、実例写真です。
入園式、看板前で撮りたいですよね。
でも、想像してみてください。この後ろには、行列…みんな、入園式の看板前で撮りたいわけです。
親も焦って、「そこ立って」「笑って?」「はい、チーズ」と言ってしまいがち。
グッと我慢しましょう。
子どもも、「つまらないな」「早く終わらないかな」と思っています。
これを、チェンジ!
「しゃべりながら」撮っていきましょう。
「むこう向いてみて!」と、看板側を向いてもらいます。
こちら側を見ると、子どもにも待っている行列が見えちゃいますから。
「『くるりんぱ』で振り返って、写真撮ってみようか!」と、子どもに伝えます。
せ~の、「くるりんぱ!」
どうですか?さっきのとは全然違う笑顔が撮れました!
ご機嫌なままクラスに入り、壁面があったので、壁面と一緒に撮ろう!
あれ、また「つまらない」という感じになってしまいました。
…やっぱり、「そこ立って」というとダメですね。
じゃあ、「しゃべりながら」撮りましょう。
「一緒に『バンザーイ』ってやりながら、写真撮ろうか!」
せ~の、「バンザーイ!」
いい笑顔が撮れました!
ビフォーアフター、どうですか。
ビフォーは、「そこ立って」「じっとしてて」「はい、チーズ!」
アフターは一緒に喋りながら撮ると、笑顔が引き出しやすい。
これは、私が撮ったのではなく、教室の参加者さんが撮ってくれている写真。
説得力があるんじゃないかなと思います。
写真は、「しゃべりながら」撮る!
これ、ひとつ目のポイントでした。
「呪文の声かけ」…「はい、チーズ」「こっち見て」「じっとして」「笑って」
これはなぜダメかというと、子どもが構えてしまう。
ぎこちない笑顔になっちゃうし、全部同じような写真になっちゃうんです。
一方的な声かけは、今日からやめていきましょう。
「魔法の声かけ」…「しゃべりながら」写真を撮ると、先程の実例ように、子どものイキイキとした姿・表情引き出せる。
子どもとのやりとり・双方向声かけができてくると思います!
ここで、えがお先生の格言!
「自然な空気の中では、ピースサインは生まれない」
いつもピースサインになってしまっていたら、黄色信号!
えがお先生の言ったことを思い出してくださいね。
子どもとおしゃべりしながら、自然な空気を作って、写真を楽しんでいきましょう。
2.「カメラの構え方」
スマホで写真を撮る人が多いと思いますが、どんな風に構えていますか?
ちょっと、見ていきましょう!
クイズです!
私が撮ったにこちゃんの写真です。
この写真を撮っている時の、私の表情は、A(しかめっ面)とB(笑顔)、 どちらでしょう?
更に、クイズです!
これも、私が撮った写真です。
この写真を撮っている時の、私の表情は、A(つまらなさそうな顔)とB(笑顔)、 どちらでしょう?
…皆さん、もうわかりますよね。B(笑顔)が正解!
笑顔を見ると、安心して子どもも笑いやすい。
ですが、黙って撮ってしまっている人、しかめっ面で撮ってしまっている人がいる。
これを、変えていきましょう。
「笑顔を見せながら」撮るべし!
ノーファインダー撮影なら、子どもに「笑顔を見せながら」撮影ができるんです。
(ノーファインダー…ファインダーを見ずに写真を撮ること)
ノーファインダー撮影の方法は、次の通り。
①カメラを顔の下に構える(一番のポイント!)
目の前にカメラを構えると、カメラで顔が見えない。
そうではなく、カメラを顔の下に構えます。
②子どもが画面の中に入っていることを確認
子どもが入っていたら、手はしっかり固定します。
③目と目を合わせて遊びながらシャッターを押す
ノーファインダー撮影の実演、見ていただこうと思います。
設定は、にこちゃんと公園へ…砂遊びをしています。
カメラを起動します。
カメラを顔の下に構え…
「ねえねえ、にこちゃん、何作ってるの?」
「コーヒー、いいね!パパにもちょうだい」
「くれないの?ママだったんだね」
「パパにも作ってくれたの、ありがとう!乾杯しよう」
「カンパーイ!ゴクゴク、おいしい!」
「お替わりくれるの?ありがとう!」
…と、このように。
おしゃべりをしながら、カメラを下に構えて固定をしながら写真を撮りました。
想像がつきませんか?
やりとりをしながら写真を撮っていけば、子どもの自然な写真が撮れますよね。
これが、ノーファインダー撮影。
一生使える、毎日使えるので、ノーファインダー撮影はぜひやってほしい。
パパの顔を見ながら、一緒に遊びながら、子どももすごく喜びます!
3.「子どもの笑顔写真」
更にイキイキとした躍動感ある写真をどうやって撮っていくのか。
これ、私の真骨頂です!
子どもの笑顔を撮ろうと思ったら、何よりも大切なのが、「遊びながら」撮るという
こと。
「あそびシャッター」と呼んでいます。
場面は、七五三のお参り。
千歳飴を持って神社の前で撮ってもいいんですけれど、なかなか笑顔が引き出せない…そんな時には、ちょっと遊びながら写真を撮っていきましょうか。
「木に隠れて!」と声をかけ、木の陰に隠れてもらいます。
「いないいないばぁ!」
どうですか!またいい笑顔が引き出せました。
公園に行った時なども、親子で一緒に「隠れて」と言って、「いないいないばぁ!」と遊びながら写真を撮ることができます。
「だるまさんがころんだ」ができる年齢になってきたら、まずはパパが鬼になって、カメラを起動します。
「だるまさんがころんだ!」と振り返った時に、写真を撮っていきます。
こんな感じです。
せ~の、「だるまさんがころんだ!」
振り返った時に、写真を撮る!
「うわ~、近づいてきた」とリアクションを取ってあげましょう。
「だるまさんがころんだ!」
「うわー!近いなぁ!」と言いながら、写真をパシャリ!パシャリ!
「だるまさんがころんだ!」
と、このように撮っていくと、この笑顔!
やっぱり、子どもは遊びが大好き。
「遊びながら」写真を撮っていくというのが、子どもの笑顔写真です。
今回は、3つのことをお伝えしました。
1.「撮影時の声かけ」…しゃべりながら!
2.「カメラの構え方」…笑顔を見せながら!ノーファインダー撮影でしたね。
3.「子どもの笑顔写真」…遊びながら!
この3つの“ながら撮影”をしていくことで、子どもの笑顔を格段に引き出しやすくなります。
ぜひ、今日からこの3つ、やってみてほしいな。
そうすると、子どもはいい笑顔になっていくと思います。
錠士さん、どうですか?
3つの“ながら撮影”だと、子どもは喜んで笑顔になるかなぁと思うんですけれど…。
(杉山)間違いないですよね!
パパだけじゃなくてママもそうだと思いますが、写真を撮る時って、集中するし、操作に気をとられたりしやすくなる気がします。
それが良くないんですね?
(加藤)そうなんです。
画面に集中しちゃうと、子どもが見えなくなってしまう。
一番お伝えしたいのは、写真はコミュニケーションなんだということ。
その大前提に立ってほしいなと。
そう考えると、相手がいてこその写真になってくるので、コミュニケーションをしながら写真を撮れるかと思います。
(杉山)なるほど。
親が、「こういう写真が撮りたい」「こういう写真が好き」「そうじゃない、もっとこうして!」など、誘導するのは、やっちゃいけないということですか?
(加藤)親の誘導も、いいと思うんです。
夫婦で話し合って、「こういう写真が撮りたい」というイメージがある…それは、いいことです。
でも、実際に公園などの撮影場所に行った時に、子どもから「もっとこういうことがしたい」とアイディアが出た時には、それを撮ってあげる、というのがひとつの方法かと思います。
親の撮りたい写真も、子どもの撮りたい写真も、どちらもやるといいと思います。
(杉山)子どもから別のアイディアが出たときに、怒っちゃいけないってことですよね?
(加藤)そうですね。
子どもがやりたいということや、子どもの様子を観察しながら、やりとりしながらの、一緒に作る写真なので。
「この写真1枚を一緒に作ったんだね」という感じになっていくと、非常にいい家族写真になると思います。
(杉山)パパと子どもも大事だけれど、そこにはママも関わってきますよね。
(加藤)えがお先生ファミリーの場合ですが、パパは楽しいことを広げていく役割で、ママはルールを設けてくれる役割。
そういう役割をみんなで作りながら写真撮影を楽しんでいくと、いい思い出になると思うんですよね。
(杉山)なるほど。